特養増設が困難に…現行計画見直しの重要なポイントは?
政府は「介護離職ゼロ」にむけて、特別養護老人ホーム(特養)などの施設の新規整備計画目標を掲げていましたが、現実的には2020年代初頭までに38万人分の施設を確保するという現行の計画すら達成が困難な状態です。

計画達成が困難はワケとは?

特養増設が困難に…現行計画見直しの重要なポイントは?についてのイラスト 国は国有地の低額での貸し出しや、施設の賃貸物件利用を認めることで、特養などの施設の新規開設のハードルを下げました。これにより、東京都豊島区では10年ぶりに200人分の特養整備が進められています。しかし担当者は、「地価が高く、まとまった土地もないので、今後の新規開設は困難」と話しています。
そのため、区外の特養建設にむけて、埼玉県秩父市との協議を始めているようです。また、千葉市でも昨年度末までに完成した特養は計画のわずか66%にしかすぎません。さらには建設費高騰により、新規開設を希望する事業者すら集まりませんでした。

人員不足

施設不足だけではなく、職員不足も深刻な問題です。神奈川県内の特養では、2012年に施設を100人分増築しましたが、職員不足のため、入居待ちがあるにも関わらず、やむを得ず32人分のベッドを閉鎖しています。この職員不足は、人口の多い大都市で顕著にみられています。大都市の主要な介護施設職員定数は約14万3000人ですが、計画の72%にしかすぎません。
また、介護職員の月給は22万円と全産業平均より11万円よりも少ないことも、職員不足の原因といえるでしょう。政府は、2年後の介護報酬改定時まで介護職員の賃金改善問題を先送りにする考えです。これでは、人員確保も困難な状況が続いてしまうのではないでしょうか。

まとめ

家族の介護のための離職を防ぐには、24時間家族に代わって介護をしてくれる人や施設の確保が必要です。政府はそのために、特養などの施設整備計画を掲げました。ところがこの計画は絵に描いた餅の状態で、実際には実行不可能な点が多くあったのです。用地問題や人員問題だけではなく、今後この計画を実行するにあたり、介護保険料の上昇が必須となってしまいます。
介護離職ゼロを実現していくには、高コストの施設を増やすのではなく、空き家などを活用した在宅サービスを検討していくことが必要なのかもしれません。どんなサービスでも職員がいなければ、サービスを行うこともできません。人員確保のための賃金問題への対応も早急に必要です。介護保険料を上げることなく、人員確保ができ、介護離職ゼロとなるような政策を考えていくことが、政府に求められているものです。


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