増加する高齢者虐待・・・原因は?
高齢者虐待は児童虐待に比べるとメディアでの報道は少ないですが、潜在的な事例を含めると管理の件数になるといわれています。

背景として、虐待が同居している家族によるもので、虐待する側もされる側も虐待を隠す傾向にあることが挙げられます。

高齢者への虐待は露見し難く、当事者が言い逃れしやすいといった面があり、発見に当たっては、保健師、ケアマネジャー、ホームヘルパーに期待が寄せられていますが、発見した後、家族へ介入するのは大変困難なことではないかと思われます。

虐待となる行為

増加する高齢者虐待・・・原因は?についてのイラスト 「虐待」と呼ばれる行為というと、暴力行為などの「身体的虐待」が連想されますが、虐待は身体的なものばかりではありません。

いわゆる「ネグレクト」と呼ばれる介護放棄も虐待ですし、家族といえども本人のお金を取り上げ、勝手に使うなども「経済的虐待」にあたります。

また、排泄の失敗をなじったり、介護の苦労を本人の前に言うなどは「心理的虐待」となります。

入浴後や行為の際、裸のままにするなど、羞恥に対して配慮しないことは「性的虐待」です。

介護の仕事をしていると特にそうですが、 知らずにやっていることが実は虐待に当たる行為だったということがあります。

心身にダメージを与え、人としての尊厳を傷つける行為はすべて虐待なのです。

高齢者への虐待の特徴として、「虐待をしているという自覚がない場合がある」ということがあります。
無自覚な虐待は常に行われていると認識したほうがいいでしょう。

そういったことも含めて、誰しも虐待とみなされる行為をしてしまう可能性があるのです。

虐待の要因

高齢者への虐待の要因は多岐に渡ると考えられています。

「近隣関係が希薄となり、介護者が社会から孤立してしまう」「老老介護や単身介護の増加」などの社会環境によるものや「長期にわたる介護からのストレス」「生活苦」「介護に関する知識の不足」などが挙げられます。

中には殺人事件や心中などに発展する事例もあり、テレビ等で目にすることも多く、胸が痛みます。

高齢者虐待をしている虐待者の内訳では、4割が息子によるものとなっており、2割近くが夫となっています。

未婚男女の増加、子供と住居を別とする世帯が増えたことにより、男性が介護を担うことが珍しくなくなってきています。

慣れない家事や介護をすることで、思い通りにいかないことからくるストレスも大きな虐待の要因となっているのでは、という見方もあり、男性介護者への支援策が必要という意見もあります。

また前に触れたように、介護や虐待に対する無知からくる虐待を知らず知らずのうちに繰り返してしまう事例も多いと思われます。

認知症と虐待

認知症と虐待には深い関係があるとされています。
2006年に東京都が行った調査によると、虐待されている高齢者のうち約70%の人に認知症の症状が認められています。

認知症で一番困っている人は本人であり、一番混乱しているのも本人です。

しかし、その家族の戸惑いや混乱も相当なものと思われます。
意思疎通が困難となり、介護する側からは理解できないような行動が増えることで、双方のストレスに繋がります。

介護疲れから「介護うつ」になる人も少なくありません。
早めに相談するなど、「1人で抱え込まない」ことが大切だといわれていますが、虐待が増加傾向にあることを考えると、 他人に相談したり助けを求めることは思うほど簡単なことではないのかもしれません。

まとめ

2006年、「高齢者虐待防止法」が施行されました。
この法律は国、地方公共団体、国民、保健・福祉・医療関係者に高齢者虐待防止のための責務を与えたものです。

高齢者虐待の大きな問題は「双方に自覚がない場合がある」という点です。これにより、虐待が周囲に気づかれにくい状況となっていることを認識する必要があると思われます。

また、介護、人権についての啓発も必要で、普段からもっと「人の尊厳について」ということが話されてもよいのではと思います。


2016年7月29日 12:00


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