なぜ私が高齢者施設に?本人が認知症を理解できるまで
「誰か助けてー!」興奮がピークとなり、施設のドアをガンガン叩いて助けを求めるのは、認知症が進行している奥様です。一年前に、認知症介護に疲れたご主人からの相談を受けたのでした。今回はある小規模多機能型居宅介護事業所に訪れた一人の女性スタッフが、認知症の患者さんとの会話から経験した患者さんの心の内と現実の介護をご紹介します。

小規模多機能型居宅介護事業所

なぜ私が高齢者施設に?本人が認知症を理解できるまでについてのイラスト 小規模多機能型居宅介護事業所は、家庭的でアットホームな環境と地域生活の中での日常生活支援や機能訓練を実施し、通所・宿泊・訪問のサービスを行う施設です。自宅で暮らし、地域と共存する生活を支えるための仕組みで、24時間365日のサービスが提供可能なのが特徴です。また、認知症以外での利用も可能な施設です。今後、地域密着型としての必要性は重要ですが、たとえ認知症を発症されたとしても、地域の中でその人らしい生活を営めることが最大の目的としています。

施設へ馴染むように

こちらの奥様の場合は、ご本人が認知症であるという事実に対して認識できていない状態ですので、スタッフは少しづつの訪問から初め、他の利用者さんとお話できるよう、お散歩やお茶などで気持ちを落ち着かせ、馴染んでいただけるようにされたようです。それから半年ほど経つ頃には、お泊りされるまでに馴染まれました。その後、ご主人は断腸の思いで、特別養護老人ホームに奥様を入所させることを決断されました。しかしながら、ご主人の決断はご本人には伝えられていませんでした。

告知と理解

明日にはこの小規模多機能型居宅介護事業所を出るという晩、奥様から夜勤スタッフに鬼気迫る表情での質問があり、自分自身のことなのにわからない、どうなっているのか、ということで非常に混乱されていたそうです。ご了解の上、奥様には認知症に関しての辛い現実のお話がありました。ご本人の病状の現実を納得されるのには、今まで知らされていなかった真実を知るという驚きの連続でしたが、混乱していたことも徐々に理解されたかのように落ち着かれ、最後には感謝の言葉すら聞かれたそうです。ご主人はとても優しい方で、その愛するご主人を苦しめていたことにも納得され穏やかな笑顔さえ見せ、次の日、よく別養護老人ホームへと向かわれたそうです。

まとめ

このお話に、胸がつまる思いを感じられた方も少なくないのではないでしょうか。認知症患者の方に、自分自身の現在の状況がどれほど理解できているかというと、キチンと理解されている方はそれほど多くないというのが現実でしょう。しかし、キチンと理解したいと思ってらっしゃる方もいらっしゃるのも現実です。理解できる、できないはともかく、お話ししてみるのは大切なことでしょう。また、環境が変わるということは、それだけでも適応能力が低迷している高齢者にとっては難しいことです。知らない場所・知らない人の間で突然過ごさなければならないということは不安でしかありません。できることなら、慣れ親しんだところで馴染みの方と暮らし続けたいはずです。しかし、それが困難な状況においては、出来る限りその状況に近い環境が作ってあげられるといいでしょう。大切なのは、できるだけご本人の希望に沿った介護生活を送っていくということではないでしょうか。
参考元:東京新聞


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