ごみ屋敷の原因はセルフネグレクト?高齢者にも多発
最近「ごみ屋敷」問題がテレビなどでも話題になっています。みなさんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?片付けられない理由として、単にだらしがないから・・・ではないのかもしれません。実は「セルフネグレクト」かもしれないのです。
そして、一人暮らしの高齢者に多いというのが現状です。
「セルフネグレクト」とは、一体どういうものなのでしょうか。

セルフネグレクトとは

ごみ屋敷の原因はセルフネグレクト?高齢者にも多発 (self neglect)=自己放任。 では、自己放任とはどういったものなのでしょうか。 普段の私たちの生活では、お腹がすくと食欲もわきますよね。体が汚れると気持ちが悪いからお風呂に入ったりします。
体調が悪くなれば病院に行きます。ご近所の人に会えば挨拶をします。 セルフネグレクトとは、それら全てを放棄してしまうこと・自分自身の生活に対して「やる気」を無くしてしまうのです。だから病院にも行かずご近所とも接触せず、掃除もしない生活になってしまうのです。
また、こういった人には他人にかまわれる事を極度に拒否する傾向があり、重度の場合はうつ状態となり自殺してしまう人も出てきてしまいます。原因としては「病気」「人間関係」「経済的問題」など、誰にでもおこりうる可能性のある問題なのです。

ごみ屋敷問題

前述したとおり最近では、一人暮らしの高齢者の場合が多いのです。 本人はごみ屋敷を意識していませんが、ご近所では悪臭がしたり虫が湧いたり、道路の占拠も問題になっています。何度言っても改善されません。それどころか「ごみではない」と言い切ったりします。
この「ごみ屋敷」にも色々なパターンがあります。

(1)ごみを拾ってくる場合

これがテレビで放映されるパターンで最も多いものです。 自分の物だけではなく、外からごみを集めて自宅に持ち帰り放置してしまい、それがどんどんと増えていってしまいます。 誰かが片付けようとしても拾って来た物に対しての執着心から拒んでしまいます。

(2)捨てられない場合

整理整頓が出来ない人の場合も、やはりごみ屋敷となりますが外から持ち込みはせずに、食べたカップラーメンや飲みかけのドリンク類もその辺に置いたままにしてしまう、といった自分の生活上のごみを捨てられないためになってしまうものです。 最近では、テレビで「ごみ部屋」などと紹介ているのをよく目にします。

(3)執着心が強い場合

どんなものでも思い出だから・・・と溜め込んでしまい、それを整理整頓が出来ない状態になってしまいます。 この場合もどんどんごみが溜まりますから、足の踏み場もなくなってしまいます。特に(1)(2)の場合は近隣住民の迷惑にもなってしまい、話し合いではなかなか解決できないことから、行政が動き出してしまうケースもあります。

ごみ屋敷とセルフネグレクト問題の関連性とは?

近年、全国では高齢者も含めて毎年2万人以上の方が孤独死しています。その約8割以上がセルフネグレクトが原因といわれています。家族も友人もいない、近隣住民とも孤立状態で不潔な環境の中でも支援の手を拒否し続けた結果、孤独死してしまう・・・というケースが多く見受けられます。 そういったセルフネグレクトが原因となり孤独死してしまう高齢者の問題について、東京都北区の地域包括支援センターではある取り組みをしていました。

東京都北区の地域包括支援センターの取り組み

ある72歳の男性の場合です。 地域包括支援センターは近隣住民からの苦情で、ごみ屋敷の住民の方との話し合いを1年近くしてきたものの一向に廃品集めをやめませんでした。北区の開業医と市職員が男性宅を訪れたとき、入浴も洗濯もされておらず不潔な状態でした。 その男性は明らかなセルフネグレクトの状態でした。支給される年金の管理も勿論出来ていません。 その為電気もガスも停止した状態だったのです。医師は精神に疾患があり、認知症だと診断しました。 診断後、男性は病院に入院することとなりました。
地域包括支援センターは、地元の医師に非常勤職員となってもらい認知症患者の在宅診療をしてもらうなどの制度を作成しました。 北区では「経済的な理由で受診をためらっていたり、病気の自覚がなかったりする人を早い段階で支援できる」としています。
また、東京都足立区や京都市などは「ごみを強制的に撤去できる条例を制定」しています。

まとめ

強制撤去は一時的に綺麗にするだけであり、根本的な解決にははならないではないでしょうか。 本人の意思に沿ったものでない以上、また繰り返されてしまう可能性があると思います。 本人の話をゆっくりと聞くことから心がほぐれて、少しずつ改善されていくという話を聞きました。
セルフネグレクト問題は今後、誰にでも起こりうる可能性のある問題なのです。


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